父と娘の中学受験

子供と二人三脚で頑張る中学受験の記録です。

合格の秘訣②

4/5に入学式があり、娘は正式に第一志望校の学生となった。3年間の努力が報われ、晴れて生徒として6年間の学生生活を送ることになること、本当に誇りに思う。

 

前回記事の続きである。

9.過去問を適切に管理、使用する。

過去問管理。我が家は本当に悩まされた。理由としてはいくつかあるが、秋から始まった土曜の御三家特訓で第二志望校を、日曜の志望校対策講座で第一志望校の過去問を授業内や宿題として取り組むため、何年度の何回目の問題を解き終わったのか管理が非常に煩雑であり、家庭で何を取り組めば良いのか選択が非常に悩ましかった。

加えて、娘は塾で取り組んだ過去問プリントを溜め込むタイプ。過去問は学校毎の分析シートにその都度、自分の点数、合格者平均点、受験者平均点、合格者最低点を書き、4科目で何が足りなかったかを分析して提出する宿題が出ていたが、試験後すぐに書かないので忘れてしまうのか、まともに書いているのは数回であった。(何度か塾から提出を促す電話がかかってきたが、改善することは最後までなかった)

過去問の家庭学習方法について教室長からは「志望度の低い学校から取り組むこと」「1週間にせいぜい1回分しか取り組む余裕がないことを念頭にスケジュールを組むこと」「合格平均点ではなく最低点に達するよう、毎回本番と思って取り組むこと」「自己分析シートに四教科の反省点を必ず書くこと」「受験本番と同じタイムスケジュールで解ける時はそのようにすること」「間違い直しで分からない問題は必ず聞きに来ること」「一定以上の学力の子は一度間違えた問題は覚えてしまうため再度同じ問題には取り組まなくて良い」

とアドバイスをもらっていた。

過去問は初めの内、本人も親も想像している以上に解けない。そのため間違いを直すのに、ものすごく時間がかかる。過去問に初めて取り込んだ際、教室長のアドバイスを無視して第一志望校のだいぶ昔の過去問に取り組ませてみたが、悲しいほど解けず、過去問を解く時間の4倍は直すのに時間を要した。女の子は過去問直しのノートをキレイに書こうとするので時間がかかる、と聞いていたがまさに娘もそうで、ノートをカラフルにペンで飾ることが目的になっていそうだったので、何度か注意をした。

本人が分析シートを書かないので、小学校に行っている隙に塾のリュックから過去問を取り出し、シートに点数を記入する他にもExcelで管理をした。

それでも、この過去問管理の大切さは、私自身甘く考えすぎていたと痛感している。

過去問で、娘が何が出来て何が出来なかったのか、きちんと分析するまでの時間の余裕がなく、Excelで点数とスケジュールだけを管理し、その他の全てを塾に任せてしまっていた。

その結果、たくさんの過去問に取り組んでもなかなか点数が上がらず、ただ無駄に新しい過去問を消化しているような気持ちになったことが何度もある。過去問を大量に解くことで、本番の難易度相当の問題に慣れて、徐々に時間配分が上手にできるようになったのは確かなのだが、ただ闇雲に解けば良いというものではないと言える。

間違えた問題の傾向だけでも把握し、弱点対策は講じるべきだった。しかし、過去問に慣れていない親が分析するのは難しい面があり、こういう時こそ塾に相談するべきだったと今になって思う。

ちなみに、娘は第四志望校の過去問との相性が良く解きやすいようで、その過去問ばかりを解きたがっていた。本人が解きやすいため自然と成績も良く、秋頃には合格者最低点に達していたので、親としては安心材料であった。

一月の前受校に一度不合格だった時、取り返すかのようにその日すぐにこの学校の過去問を真剣に解き、合格者最低点を超えて安心していたことを思い出す。このように、本人が解きたがる問題を出してくれる相性の良い学校が早めに見つかると良いと思う。第四志望校は本番でも余裕があり、終わった後に唯一「受かったと思う」と手応えを伝えてくれた。おそらく、娘の実力相応校はここなのだとも思える。

 

10.志望校を早めに決める

長期休暇にやらせることがないから、何もやらないよりは何かやる方がいいから、友達が通い出したから、学童の代わりに、親が勉強を見れないから…等、ライトな理由で中学受験を始める家庭は少なくないように思う。我が家もきっかけはコロナ禍。学校が一斉休校となり、公立の小学校でサポートも手厚くなく、両親共働きで娘に取り組ませることがなかったため、長時間預けられ勉強を見てもらえ、たくさんの宿題が出る中学受験塾を選んだのがスタートだった。

塾も勉強も嫌いではなかった娘だったので、始めはとにかく良い成績を取り続け、特待生で塾を続けることを目標にしていたが、中学受験のことは何一つ分かっていなかった。中学受験塾に通うということは(ほとんど)私立中高一貫に通わせることであり、通わせたいと思う親と通いたいと思う子がいるという当たり前に4年になった頃気づいた。

コロナ禍が落ち着くまでは、塾長に話を聞いたり、中学受験の本を読み漁ったり、インターネットで調べたり、学校のパンフレットを取り寄せたりして情報を集めた。その後コロナが落ち着き、学校説明会や学園祭の外部参加が再開された頃、興味のある学校を予約して回った。(人気の学校は予約開始1秒で満席になるのでとても驚いた。大抵両親共に仕事をしている時間だったので、予約できない学校もあった。)

娘は中学受験を一緒に頑張る友達がいたので、幅広い偏差値帯の学校の学園祭に出向いたり、妻と一緒に学校説明会や授業体験会に、5年の秋頃はほとんど毎週末どこかに出かけていた。これは結果的に併願校含む受験校を選ぶ際にとても参考になった。色んな学校を見て回ることで、ここに行きたいと本気で思える学校が見つかったこと、逆にここは行きたくないと思う学校もあり、第一志望校への想いがさらに強くなった。

そして、第一志望校に関係する模試は必ず受験し、その学校に合格するためにはどのくらいの成績を取らなければいけないのか、今の自分の立ち位置を意識して勉強ができたように思う。

周囲の子を見ても、志望校が早くに決まっていて、その学校を熱望し、その学校に通うことを目標に勉強している子の方が合格を手にできている。

娘の繰り上げ合格も、志望校への強い思いが一念天に通じたことで、勝ち取れたものだと思う。

 

長くなってしまったので③に続く。